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下肢静脈瘤Q&A(一般編)

Q1 静脈瘤が自然に治ることはないですか?

 

A1 残念ながら一度発症してしまうと自然に治ることはなく、徐々に症状は進行していきます。下肢静脈瘤は良性疾患ですが、慢性かつ進行性疾患なのです。

 

Q2 静脈瘤はありふれた病気ですか?

 

A2 その通りです。非常に多くの方がなる疾患です。欧米では、成人女性の15~20%、男性ではその3分の1程度に静脈瘤がみられるとの報告もあります。日本でも10人に1人はいると言われています。

 

Q3 年齢と関係ありますか?

A3 どの年齢の方もなる可能性はあります。しかし、ほとんどの場合は発症は20歳代後半以降で、その後徐々に進行するため、初めて病院を訪れるのは40~50歳代が多いようです。治療を受けられるのは40~80歳代の方が中心です。

 

Q4 職業と関係ある?

 

A4 あります。明らかに立ち仕事の方、特に1カ所にじっと立つような職業の方に多いです。(教師、理容師、美容師、調理師、販売員、看護師、薬剤師など)もちろん、専業主婦の方も非常に多いです。

 

Q5 遺伝はする?

 

A5 はい、静脈瘤になりやすい体質は遺伝します。欧米では静脈瘤患者の50%以上は、血縁者にも静脈瘤があると報告されています。

 

Q6 静脈瘤をそのままにしておくと命をおとすことがありますか?

 

A6 絶対無いとはいえませんが、ほとんどないと言っていいでしょう。しかしながら、放置した結果、大きくなった静脈瘤が破裂して出血したり、静脈瘤の中にできた血栓が飛んで肺動脈を詰まらせると命をおとす危険性はゼロではありません。(エコノミークラス症候群)

 

Q7 飲み薬で静脈瘤を治すことはできませんか?

 

A7 残念ながら静脈瘤を根本的に治す薬はありません。しかし、痛み、だるさ、むくみ、こむら返りなどの症状を抑える薬はあります。横浜血管クリニックでは副作用の少ない漢方薬や、かゆみ、乾燥などを防ぐ軟膏、ローションを補助的に用いています。

 

Q8 弾性ストッキングは有効ですか?

 

A8 はい、症状を軽減するという点ではとても有効です。しかし、弾性ストッキングは、静脈瘤を根本的に治すことはできません。

 

Q9 レーザーやストリッピング手術は何歳まで受けられますか?

 

A9 とくに年齢制限はありません。日常生活を自立して送っていらっしゃる方であれば、何歳でも受けられます。レーザー治療もストリッピング手術も体に対するストレスは小さい治療ですので、80歳以上の高齢者でもまったく問題ありません。

 

Q10 レーザーや手術を受けたあとの受診や検査はどうしたら良いですか?

 

A10 治療後はアフターケアも含め、何度かは来院して頂きますが、そんなに頻回ではありません。元々の静脈瘤の状態や追加治療の有無によって通院回数は変わります。

 

Q11 初めてでも電話予約はできますか?

 

A11 はい、ご予約は電話にて受付けしております。学会等で休診の場合もございますので、ご予約を取られた方が確実だと思います。お気軽にお問い合わせください。

(横浜血管クリニック TEL:045-534-8880)

 

Q12 一番安全な治療法は?

A12 一概には言えません。しかしながら、医師、患者さんが共に治療上の注意を怠らなければ、どの治療も安全に行えます。

 

Q13 日常生活での注意点があれば教えて下さい。

A13 静脈瘤の症状を改善するために、以下の点に注意しましょう。

  • 日中は長時間の連続した立ち仕事などは避け、可能であれば1~2時間に1回(5分程度)は、足を心臓より高くして休息しましょう。休息がとれない方は、足踏みをしたり、歩き回ったりしてください。筋肉のポンプ作用で血液の流れがよくなります。
  • 正座はできるだけやめて下さい。
  • 夜寝るときには、低いクッションや座布団などを使用して足を少し高くして休みましょう。
  • ささいな掻き傷・虫刺されなどが、色素沈着・下肢潰瘍などの悪化の原因となります。静脈瘤のある足は清潔にし、外傷を防ぎましょう。
  • 水虫の存在には注意してください。心配な方は担当医にお申し出下さい。
  • 体重のコントロールによって、静脈瘤の症状が改善する場合があります。適正体重の維持に心がけましょう。

 

Q14 治療しないで放置しておくとどうなりますか?

A14 下肢静脈瘤は慢性かつ進行性疾患のため、徐々にではありますが、確実に悪化していきます。初期症状としては下肢のむくみやだるさが多く、次第に疼痛を伴うようになります。また、夜間にふくらはぎの筋肉の痙攣(こむら返り)が起こることもあります。さらに進行すると、皮膚にかゆみ、色素沈着がおこり、時には血栓性静脈炎(静脈瘤の血液が固まって血栓を形成し、炎症が周囲の皮下組織に広がり、皮膚が発赤して激しい痛みを伴う)や静脈性潰瘍と呼ばれる治療困難な皮膚の壊死状態に至ることもあります。また、静脈瘤の生命の危険がある肺血栓塞栓症(いわゆるエコノミークラス症候群)の弱い危険因子になりうるとのデータもあります。

 以上の理由により、重症化してからではなく、なるべく早い段階で手術するのが、結果として患者様の身体的にはもちろん、時間的、経済的負担も少なく済むと思います。

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